大切な方から譲り受けたダイヤモンドのリングをリフォームしたいとの依頼を受けて、ピンクゴールドのリングが出来上がりました。
デザインとピンクゴールドの組み合わせによって、とっても可愛いリングになりました!
ダイヤモンドは、その色合い、透明度、カット、そして大きさによってグレーディングされ、しっかりした経済的価値が守られている唯一の宝石です。
当然、より無色で、透明で、綺麗で正確なカットで大きいものは高い価値を持ちます。
人間も、年収や地位、学歴、経歴、容姿などでグレーディングされる場面も多いですが、その人の絶対的価値はグレードだけでは語れないのは当然です。
同じように、ダイヤモンドもそのグレードだけでは、その石個体の放つエネルギーはわかりません。
グレードの高いグループの中にも、心地よいエネルギーを放つ石もあれば、何も感じない石もあれば、気持ち悪いエネルギーを放つ石もあります。
当然その逆に、グレードの低いグループの中にも同じような違いがあります。
人の絶対的価値が、その人の持つ個性そのものであるように、宝石もその石にしかない個性があります。
その個性ともいえるエネルギーが共鳴すると、宝石とそれを身につける人との関係性は深まり、そうでなければ関係性が希薄になったり、心地よくなかったりするのは、人間関係と同じです。
相対的価値は、その存在をよりリアルに認識させてくれます。
絶対的価値は、普遍的であるがゆえに、視点によってさまざまに評価され、リアル感は乏しいものです。
日本は、エンゲージリングとして、グレードの高い、価値の高いダイヤモンドが選ばれる傾向が強い国です。
それは、相手に対しての愛の大きさを示すためとして使いやすい方法でもあります。
実際に、送った方も、送られた方も、その時点での自分自身の存在を強く認識し、幸せを実感したことでしょう。
たぶん、そのときは共鳴したはずです。
でも、時が経ち、その宝石はどこにあるのか?
タンスの中に、大事にしまってあります。
結婚式のときにしか出てきません
という話がとても多いのも事実です。
タンスの中に眠っている宝石は、60兆円を超えるとも言われています。
大切なものこそ大事にしまっておく。
もったいないは、日本人の特性なので、相対的価値の高いものは使わないでしまっておき、ここぞというときに使うということなのでしょう。
でも視点を変えると、価値のあるものを普段から使わないなんて、「なんてもったいないんだろう!」とも思えます。
これは意識の話で、
自分の持つ価値をいつどこで使うのか??
という根本的スタンスのことです。
どっちがいい悪いではなく、あるものを今すぐ使うのか、あるのに使わないのか。
大事にしまっておいて、「いざ!」というときに使う。
「いざ!」は意外に少ないものです。
このリングのオーナーさまも、たくさんのものを持っているのに、大事にタンスの中にしまって、「いざ!」に備え我慢を続けている典型的な方でした。
たぶん、それは周囲のためになったし、それによって得ることもあったし、誰かに喜んでもらえていたはずです。
でも、自分という存在に目を向けたとき、まったく違う世界が見えてきました。
自分を大切にしようと決めてからの彼女は凄かった!!
まさに、彼女に中に眠っていた、大事にしまっていたものが目を覚ましたようです。
今の幸せをキラキラした目で話してくれるその姿は、周囲を明るさに包んでくれます。
絶対的価値はわかりづらく、感覚的なものです。
自分自身でしか掴めない、比較のしようがない、誰も保証してくれない、不確実に思えるもの。
それでも、それを掴んだとき、自分自身の本来の何かが輝き出すのでしょう。
タンスに眠っている宝石の目を覚ます。
それは、自分自身の中に眠る輝きが目を覚ますときなのかもしれません。